「貯金は大事」
「将来のために貯金をしとかなきゃ」
巷ではこんな声が聞こえてきますが、皆さんはどんな目的で貯金をしていますか?
どうやら私たちが「貯金」とひとくくりにしているものにも様々な種類の動機があるようです。
今回はそんな「貯金の目的」について掘り下げて紹介していきます。
”私たちはなぜ貯金をするのか?”この問いに対するアンサーをそれぞれ紹介していく形を取っていきます。
早速ですがこの記事の結論です。
結論
私たちが貯金をする理由は8つある
貯金したいと思っているのになんかうまくいかない…
そんな方は、自分にはどの目的で貯金をするのが合っているのかなと考えながら読んでいただけたらなと思います。
そして最後には、その目的があったうえで具体的にどうやって貯金をしていけばよいかについても書いていますので、良かったら最後までご覧ください。
それでは解説していきます。
貯金をする理由8選
貯金をする理由8選について、順番に解説していきます。
純粋なライフサイクル動機
一つ目は、純粋なライフルサイクル動機というものです。
私たちは20歳前後から働きはじめ、65歳で退職し、残りの寿命までの人生を生きます。
そして退職した後の収入が激減する空白の期間のために貯蓄をしようというのが純粋なライフサイクル動機というものです。
世間が思う一般的な貯金動機がこちらにあたると思われます。
要は将来の老後資金のために貯金をしようという動機です。
将来のために貯めるって動機はさすがにあるなぁ。
投資動機
二つ目は、投資動機というもの。
こちらは投資のタネ銭を増やしたいという動機。
こちらは政策金利のグラフです。
みなさんも肌感覚でもわかるかと思いますが、今日の日本では円預金では利子はほとんど増えません。
この状況なら5%程度のリターンが期待できる投資をしようと考え、投資のために貯金をしようと思うのが、投資動機というものでした。
この動機が結構な割合を占めているかもしれない。。
頭金動機
三つめは、頭金動機です。
- 耐久消費財などの寿命の長い資産の頭金
- 教育のための資金
こういった「まとまった初期費用」をためる動機のことを頭金動機と言います。
メジャーな頭金動機にはこんなものがあります。
- 住宅購入の頭金(残額は住宅ローン)
- 車を購入するための頭金(残額はカーローン)
- 子供を学校に通わせるための頭金(残額は教育ローンや奨学金)
欲しいモノのために未来から逆算して計画を立てる。そしてその計画をきちんと実行して自力で頭金を貯める。
これは決して簡単なことではなく、これができる人は経済的に困窮する可能性が低いでしょう。
この頭金動機は、数ある動機の中でも「健全な動機」であると紹介されていました。
まだあまり実感はないけれど、将来的にわいてくる動機なのだろうか。
予備的動機
四つ目は、予備的動機です。
予備的動機とは、「もしも」に備えてお金を貯める動機のことを言います。
具体的には、
- 給与や賞与が減少したときのため
- 病気などで働けなくなった時のため
- インフレで物価が上がり購買力が下がってしまった時のため
これらが挙げられます。
そして、特に目的もなくお金を貯めている人の中には「予備的動機」に支配されている人も多いとのこと。。
「もしも」にはキリがありません。100万円あったら200万円備えようとするし、200万あれば300万備える、300万あれば、、、といった感じでこの「予備的動機」は上限がなく、自分で適正なリスクを考えられない人にとっては「不健全な動機」であると言えます。
備えることも大事ですが、「どのくらいの金額が必要なのか?」具体的に数字で考えた上で備えることが大切です。
必要最低限だけ貯めておけばいいのかなと思ってるかも。
改善動機
五つ目は、改善動機です。
将来のライフスタイルをより良くするために現在を犠牲にする、これが改善動機。
恋人ができたらいろいろな場所にデートに行きたいから今は節約する!
子供が生まれたらできる限り習い事をさせたいから今は節約する!
いつか、もっと良い暮らしをするために今は極限まで節約する!
こういった動機のことを指します。
未来のために今を犠牲にする。これが良い事なのか悪い事なのか、感じることは人それぞれあることかと思います。
今を大事にしつつ未来にも備える。個人的にはそんな暮らしが理想ではないのかなと思います。
今と未来のバランスが大事だよね。
自立動機
六つ目は、自立動機です。
自立動機とは、ある年齢まで働いたあと経済的に自立できるようにお金をためておくことを言います。
いわゆるFIRE目的の貯蓄はこれにあたります。
退職そのものが目的ではなく、自立心・自由・権力や名声、これらから喜びを得ることが目的です。
FIREの動機がこれにあたるのかーといった感じ。自立動機も自分の中にはありそうだ。
遺贈動機
七つ目は、遺贈動機。
子ども・友人・親戚・慈善団体など、家族や家族以外に残すお金を用意したいという動機のことを言います。
自分が満たされると、他人のことを考えられるようになるのが人間というものです。
老後、自分には十分な貯蓄があるとなった時に、こういった動機が生まれるのは自然なことでしょう。
これもまだ実感はないけれど、老後とか余裕が出てきたらわいてくるのだろうか。
退蔵動機
八つ目、最後の動機は退蔵動機です。
こちらは将来使う目的もなくお金を貯めるといった動機のこと。
いわゆる貯金マニアの動機がこれにあたります。
世の中には、預金通帳の残高がただただ増えていくことに達成感を覚える人もいます。
退蔵動機のメリットには、本人が達成感を得られることに加えて、評判や権力が得られることが挙げられます。
同じ世代の人たちより預金額が多い人は、周りの人たちからも大切に扱われる機会が増えるのも事実です。(すごいと思われる)
何の役にも立たなそうな退蔵動機ですが、「承認欲求」が強い人には軽視できない動機と言えるでしょう。
さすがに預金残高を見て達成感というものはないが、これも立派な動機として紹介されているのが面白いなと思った。
以上が、貯金をする理由8つでした。
貯金するためのコツ3つ
最後に貯金をするためのコツを3つ紹介します。
「これができたら苦労しないよ」と思われる方もいるかもしれませんが、
「これができたら貯金できるんです。できないから貯金できていないんです」
これが残酷な事実です。
どれも再現性はあると思いますので、参考にしてみてください。
誘惑のある場所に近づかない
一つ目は、誘惑のある場所に近づかないというもの。
人間の意志を台無しにするトラップは世の中のいたるところに仕掛けられています。
代表的な誘惑のある場所と言ったらコンビニが挙げられるでしょう。
当たり前ですが、そういったところに近づきさえしなければそこで買うことはなくなります。
物理的に買う機会を減らそうというのが一つ目のコツです。
苦痛を最小限にする
二つ目は、苦痛を最小限にするです。
人間はとにかく生活水準を下げるのを嫌がります。
貯金のために苦痛を感じてまで頑張れる人が少ないのは当然の話でしょう。
その一方で、人間は「増えたばかりの収入を貯金すること」には苦痛を感じにくいです。
ここでのコツは、昇給や副業などで収入が増えたらそれをそのまま貯蓄に回してしまおうというものです。痛みを感じずに貯蓄を増やせるはずです。
そもそも使えないようにする
三つめは、そもそも使えないようにするというもの。
実用性100%の貯蓄法がこちらの方法。
そもそも使えないようにしてそのお金を貯金してしまう。そうすればお金は貯まる。こういった原理です。
そもそも使えないようにする方法としてはこのようなものが挙げられます。
- 財形貯蓄などで給与から天引きする
- 保険料引き落としなどで強制的に口座から引き落とす
- 住宅を買ってしまって住宅ローン返済として引き落とす
- iDeCoつみたてNISAなどで強制的に積み立てる
こういったことをすることで、お金を使うことなく自然にたまるというワケです。
個人的にもこれが最強だと思います。使えないんだから貯まるに決まってるという簡単な話。仕組み化で貯金をしてみるというのを検討してみてはいかがでしょうか。
最後に
最後までご覧いただきありがとうございました。
今回は「私たちが貯金をする理由」についての記事を書きました。
「この目的だよね」ってものから「こんな目的もあるんだ」ってものまであったのではないでしょうか。
個人的には、「貯金」とひとくくりにしていたものの視野が広がった感じがして、面白い話だったと思ったので共有させていただきました。
貯金は絶対にしなければいけないものではないですが、それでもしておいた方がいいと思うのが個人的見解です。
お金がすべてではないですが、資本主義の社会ではお金が物を言います。
あるに越したことはない。
最近友人と話をしていても出てきた話題でもありますが、「お金の余裕が心の余裕にもつながるよね」って話。
手元に潤沢な貯金があるんだという余裕が生活の余裕にもつながるという考え方です。
ある程度貯金が手元にある人には共感していただける気持ちではないでしょうか。
こんなに貯金の話を掘り下げておいてなんですが、ただ貯めるだけで終わってしまうというのは本末転倒な気がします(通帳残高を眺めるのが至福の時だって人以外にとっては)。
- 何のために貯めているのか?
- 貯金は使ってなんぼではないのか?
- 死ぬときに一番お金持ちになっていたところでどうするんだ?
そんな「お金を使う」というところに焦点を当てた本当に面白い本があるので、最後に紹介して終わりたいと思います。
それがこちらの本です↓
有り金は全部使え。ゼロで死ね。といった強烈なフレーズが飛び交っていますが、この本を読んだ後では「お金の使い方」の考え方がガラッと変わります。
貯金しろだの投資しろだの言われてる今日の社会の中で逆を行く主張。この本を見る価値は大いにあります。
気になる方はぜひ手に取ってみてください。その瞬間が人生の転換点になるかもしれません。
好きなものには惜しまずお金を使おう。そして自分に合った目的・動機で貯金もしていこう。
ではまた。
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