今回は、株式投資における投資スタイル「スイングトレード」についての解説記事を書いていきます。
株式投資、勝てていますでしょうか?あなたの投資手法は何でしょうか?デイトレ・中期・長期・高配当?
今回は中期間で取引を行う「スイングトレード」のコツや注意点についてまとめてみました。投資は自己責任ですが、一考え方として参考にしていただけたら幸いです。
スイングトレードとは

まず初めに、スイングトレードとはどういった投資のことを指すのか、簡単に説明します。
スイングトレードの説明をすると同時に、デイトレードの説明を少しします。デイトレードとは、金融商品の売買を1日で完結させる取引スタイルのことです。その日の終わりにはポジションを閉じ、次の日に新しい取引を開始します。デイトレーダーたちは、同じ日に売買し、市場の小さな動きから利益を得ようとします。また、これを同じ日に繰り返すこともあります。これがデイトレードです。
一方、スイングトレードとは、長期にわたってポジションを保有するのではなく、数日から数週間という短い期間で完了する取引のことを言います。短期売買の為、ファンダメンタルズ分析よりもテクニカル分析をより重視するスタイルとなります。
このデイトレとスイングの違いを知っておくことが大切です。なぜなら、購入する際にすでに自分の中で、購入するときにこれは1日で切るものだ、これは数日間から数週間持ち越すものだ、ここを決めて入らないと、かなりトレードスタイルが変わってきてしまいます。
自分の中のルールとして、入るときには必ず”どのくらいの期間持つのか”を決めて入ることを守りましょう。
チャートから見る大衆心理

チャートから見る大衆心理について解説していきます。チャートから見て投資家がどういう風に考えて取引を行っているのかについて考えていきましょう。
チャートは心電図のようにジグザグと上下に動きます。チャートは基本的にこれからの動きを予測するために過去の動きを見るというものになります。
皆さんが株を買う目的とは一体何なんでしょう?まずはここをしっかりと認識しましょう。
「安くなったら買って高くなったら売る」これはもちろん基本にはなります。ここで言う安くなったというのは、株価が安くなったという風に認識している方が多いですが、そうではなくて「本当にそこが安値なのか?」ということを考えなくてはなりません。それが見切れていないせいで、安く買ったつもりがもっと下がってしまって損失が出るというパターンがすごく多いのです。
ここで株を買う目的について食材に置き換えて考えてみましょう。なんでもいいです、カブでもバナナでもリンゴでも。
基本的に食材を買う目的というのは消費です。例えばバナナが90円のお店と110円のお店がありました。どちらで買いますか?となったら安いほうを買うはずです。これは食材なので基本的な考え方だと思いますし、なんら問題はありません。
しかし株券を買うときは違います。株を買う目的というのは投資目的のはずです。今ついている価格が安いのか高いのか、その判断基準は一体何になるのでしょうか?食材のようにぱっと見でわかるものではありません。私たち投資家は、購入してから安くなっていく株は買いたくありません。高くなっていく株を買いたいわけです。そうなったときに、投資家は何で判断をするのでしょうか。この判断基準の一つにチャートが出てくるのです。
まず見ていきたいのが陽線か陰線かというポイントです。陽線というのは上がったときにできるもの、陰線というのは下がったときにできるものです。
陽線ができたときの投資家の心理は、上がってきて強くなりだしたなと基本的に考えます。陽線が続けば続くほど、今強くなって資金が入ってきているなと思う訳です。ではどのタイミングで買おうかとなったときに、陰線を見て投資家たちがこのチャート弱くなってきたなと思っているときに買いますか?という話です。弱くなってきたなと思ったらどうするかと言うと、投資家たちは株を売るのです。売るともちろん株価は下がっていきます。陰線が出れば出るほど、大きい陰線が出るほど、この株は弱くなったな売らなきゃなとなるわけです。なので安くなったら買えという思考にはならないのです。
安くなっても上がってくる銘柄というのは必ずどこかで陽線が出てきます。陽線が出てきて強くなってきたなと思った時に必ず乗るようにしましょう。
チャートの見方

ここからは実際に、チャートの見方についてみていきましょう。
「買い」が「買い」を呼び、「売り」が「売り」を呼ぶ。
陽線が投資家の心理を強くさせてどんどん陽線を作っていき、陰線が投資家の心理を弱くさせてどんどん陰線を作っていくのです。
チャートが上がっているときに目を向けてみると全体的に陽線が目立ちます。陽線主体で株価は登っていきます。陰線主体で株価が上がることはありません。下がっていく時は逆に、陰線主体で下がっていきます。陽線が続いて下がっていくことはありません。下がるときは陰線主体。そして下がる時の方がスピード感が速いです。下がる時というのは大きく売られていくので一瞬で底まで落ちてしまいます。
下がっていく時の陰線を見て買ってしまうととんでもないことになります。ここを肝に銘じておきましょう。
そして上がっていく時は前回の高値を目指します。一方下がっていく時は前回の安値を目指していきます。
スイングトレードの基本は、陽線で買うことです。陰線では買わないようにしましょう。仕込む日の前日が陽線の日に仕込むようにしましょう。(スイングの場合は日足で判断しましょう)
なぜ株は上がり続けないのか

上がっている株を買うことがまずスタートライン。でも株は上がり続けることはありません。上がる株でも上がったり下がったりを繰り返しながら上昇していきます。ではなぜどの株も上がり続けることはないのでしょうか?
ここに関してはとても簡単な理由です。株が上がっていくと売る人が出てくるからです。この売る人には利益確定をする人、そして空売り勢もいます。そして売る人がたくさん出てくるとどんどん株価は下がっていきます。
当たり前の話にはなりますが、なぜ株が上がり続けないかと言うと単純に売る人がいるからです。一方下がり続けることもなく、今度は買う人がいるので株価は再び上昇に向かいます。このように株価は基本的には上下にジグザグと動くという訳です。
トレンド発生と終了&回復の見分け方

上昇トレンドというのは、株価が上向いている状態のこと=2つ以上の底値を繋いで引くものです。一方下降トレンドは、株価が下向きの状態=陰線続きで下がっていっているものの2つ以上の上値を線引いたものです。そして同じ価格の間で動き続けているものをレンジであったりヨコヨコと言ったりします。
- 上昇トレンド
- 下降トレンド
- レンジ(ヨコヨコ・横ばい)
上昇トレンドを見極めるコツとしては、底値が切り上げられているかというところです。前回の底値を切り上げて上がっていっている時が上昇トレンドと言えます。
基本的にチャートは、上昇・下降・レンジのどれかに当てはまります。今がどのトレンドにいるのか、そこを見極めてうえでエントリーすることで勝率を上げることができます。
この上昇トレンドに乗った順張り戦略をおすすめします。上がっているときに買って一緒に上がっていきましょう。
その逆で、下がっているときに反発を予想して買っていく”逆張り戦略”もありますが、スイングトレードで勝つためには順張り戦略で戦っていきましょう。買いが強いときにその強さに一緒に乗っていくイメージでエントリーします。
陰線続きの時や下降トレンド中には絶対に買ったりはしません。ダメゼッタイ。
トレンド終了は利確と損切りの基準になる

トレンド終了は利確と損切りの基準になります。では上昇トレンド終了したかどうかはどのようにして見分ければよいのでしょうか。
上昇トレンドのトレンドラインを陰線で割ってきたらトレンドが終了のように見えますが、単純にそれがトレンド終了のポイントではありません。本当のトレンド終了の合図は、前回の底値を割るかどうかです。
トレンドラインを陰線で割ってきたときには、弱まってきて上昇トレンドが終わるかもしれないな、と思います。その後前回の底値を割ってしまって下がった時点で上昇トレンドは終了したなと考えます。
そして上昇トレンドが終了すなわち下降トレンドの始まりなのかについても考えていきます。前回の底値を割れた株は次の前回の底値をさらに目指す動きをします。さらに前回の底値前回の底値と目指して下降していきます。
上値に存在するのが抵抗線といい、これは前回の高値に引かれる線のことでこの線を意識して株価は頭打ちをしていったん下がるか、もしくは頭を抜けて上昇するかを見られます。
一方下値に存在するのが支持線といい、これは前回の底値に引かれる線のことでこの線を意識して株価は下降を続け、そこで反発するのかもしくは割ってしまってさらに下落するのかを見られます。
トレンド終了の合図は前回の底値を割ったときでしたが、トレンド回復の見極め方はその逆で、前回の底値の支持線をラインにひいて反発した場合にトレンドが回復した可能性があると考えられます。そして上がりだした株が次にどこを目指して上がっていくかと言うと、前回の高値を目指して上昇していきます。
過去のチャートを見てみるとだいたい同じような動きをしているはずです。前回の底値で反発し前回の高値で上げ止まってといったことをしているのです。
上昇に存在するのが抵抗線です。この抵抗線というラインは利益確定のポイントになる可能性が高いということも頭に入れておきたいポイントです。なぜなら抵抗線というのは高値で反発して下降トレンドに切り替わる可能性もあるポイントだからです。
上昇トレンドからトレンド終了、そして回復してきたように見えてもまだ安心はできません。再び上昇トレンドに生じたと判断するポイントは、前回の高値の抵抗線を超えて上昇した時です。この抵抗線を超えることをブレイクとも言います。
ちなみに上昇トレンドの株がどこまで上がるのかを知るには、さらに過去のチャートを見てみる必要があります。過去のチャートが形成した抵抗線が存在します。株価はそこを目指して上がっていくことになります。
今の株価は上昇トレンド中なのか、押し目からの上昇なのか、もしくはレンジからの高値ブレイクなのか、それを見極めることでどこまで株価が上昇を目指していくかを読み取ることができるようになります。
出来高の推移と仕込み時

続いては出来高についてです。スイングトレードには出来高を使います。
出来高の推移とは、現時点での株の注目度の段階を指します。出来高には大きく3つの動きがあります。
- 停滞期:出来高、値動き共に小さく方向性に欠ける
- 初動期:方向性が読みやすく、大相場に育つ前段階→チャンス
- 注目期:出来高、値動き共に激しくトレードチャンス→チャンス
もともと停滞期があって、初動期があって、そして注目期へと移り変わっていきます。
株は全ての銘柄がずっと活況に動いているわけではありません。だいたいは決算やIRなど何か材料があったり、その時のテーマに沿っている銘柄であったり、理由がある銘柄の値動きが激しくなり(注目期)、そうではない銘柄に関しては無風でほとんど取引がないということもあります(停滞期)。
出来高が多くなりだした初動期が相場の開始サインになります。この初動期はどのようにして始まるのかと言うと、例えば決算が近づいてきたときやIRなどがニュースとして乗っかったときです。そうなると出来高がグンっと上がって初動期、もしくは初動期を超えて一気に注目期に入ることもあります。そして注目期には大きく株価が上昇するトレンドになることもあります。しかし注目期がいつまで続くかはわかりません。いずれ終息を迎え再び停滞期へと移り変わっていきます。そしてまた次の決算を迎え注目期にといったようにサイクルをしていくのです。
出来高が多くなりだした初動期もしくは出来高がグンと増えた注目期がスイングトレードで行動を起こすチャンスになります。
急激な上昇をするときというのは、基本的にはすでに出来高は上がってしまっています。注目期は出来高が上昇し続け高い水準にあることが多いです。そして出来高が高い状態が続くと同時に株価も上昇トレンドに乗って上がっていきます。株価が一定まであがると利益確定をする人が増えてきます。そうすると前述したように株価が反転してきます。陰線をつけ株価が下がってくると出来高もそれに伴って下がってくる傾向にあります。出来高が減少しながらの株価下落はどんどん落ちていきます。じりじりじりじりと下がっていきます。
出来高がないということは見てる人や買っている人がいないということです。
繰り返しになりますが、上昇するときは出来高は上がりますし、陰線をつける時にも出来高は上がります。一方で停滞期には全然出来高はつかないことが通常です。そしで出来高が停滞するときというのはチャートが落ちてくることに繋がるのです。そうなると再び上昇するのが難しくなってきます。
スイングトレードは時間軸として長い目で見ていくので、ちゃんと過去の停滞期がどのくらいの推移で動いているのかを見るようにしましょう。
また大きな陽線をつけていたとしても、直前の陽線の時よりも出来高が大きく減っているのだとしたら、株価は上がっている一方で買っている人たちは減ってきているということを表しています。このことからそろそろ上げ止まりかなと考えることができます。
基本的には出来高がある状態が継続している方が望ましく、一気に減ったときには注意が必要です。
おわりに

最後までお読みいただきありがとうございました。今回はスイングトレードのコツ、やり方について解説してきました。何か少しでも参考になるところがありましたら幸いです。
最初にも述べましたが投資は自己責任です。ですが、過去のチャートからある程度読み取れることや、歴史が物語る事実があるのも真実です。個人投資家は逆張りをしてしまいたくなりがちですが、しっかりと知識を身に付けた上で、順張り投資で強いチャートに乗っかっていく意識で取り組むことができれば結果が付いてくるのかなと思います。
とはいえ、大事に貯めてきたお金を使って投資をする中で、負けるのは嫌だと思います。そして怖いのが大きく下げてしまって切るに切れず損失がどんどん膨らんでしまうことです。損切りができなくなってしまい、塩漬けになってしまわないように、自分の中のルールを決め、最初にどのくらいの期間で勝負するのかを決めることが大切になります。
あと個人的には、逆指値注文をしておいて、購入時の自分の考えと逆の方向に動く用だったら自動的に損切りが発動する仕組みにしておくのもおすすめです。自分ではなかなか踏ん切りがつかない所でも機械的に損切りを発動してくれるので諦めもつきます。そして損切りした残金で新しい銘柄に入ることで上昇を狙えるチャンスを得ることができるのです。
この記事を読みながら、知識をつけてぜひスイングトレードをしてみてはいかがでしょうか。余剰資金で楽しみながらやっていただけたらと思います。
デイトレよりもゆとりがある感じが好き。
ではまた。
参考にさせていただいた動画↓とても分かりやすかったので紹介させていただきました。
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