ひろゆきの話が正論ぽく聞こえてしまう理由【詭弁術・論破術・小泉構文】

タメになる話

この記事は、「詭弁」について書かれた記事です。

正論ぽく聞こえるが、なんだか説得力がないように感じる。

そんな人が意識的もしくは無意識的に使っている「詭弁」というテクニックを紹介していきます。

実生活に役立つ内容になってますので、良かったら最後までご覧ください。

こんなあなたにおすすめ
  • 正しい議論をできるようになりたい
  • 議論に強い人が使っているテクニックを知りたい
  • ひろゆき氏が論破しているように見えてしまうその裏側を知りたい
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結論

タイトルにもある「ひろゆきの話が正論ぽく聞こえてしまう理由」の結論はこれです。

詭弁を使っているから

より具体的に言うと、

話の論点を捻じ曲げて、あたかも論破しているように見せかけているから

だから、ひろゆきさんの話は正論ぽく聞こえるようになっているのです。

正論ぽく聞こえるが説得力がない、そんな人たちに共通する話し方について解説していきます。

それが具体的にどのようなことなのかを、これから解説していきます。

「詭弁」とは?

「詭弁」とは一体何なのか?

「詭弁」とは、古代ギリシャ時代からあるもので、一見正しそうに見える主張だが、実は論理が破綻している推論のことを指します。

現代でも、政治家やディベーター、プレゼンター、ネゴシエーターなど、あらゆる人と話すプロが意識的にもしくは無意識的に多用しているテクニックの一つが「詭弁」です。

「詭弁」とは、間違った内容・意見を正しく見せかけたり、自分の意見に言いくるめようとしたりする話し方のことを指します。 詭弁は古代ギリシャからあった話し方のテクニックであり、ビジネスの場においても詭弁によって気づかないうちに“論点のすりかえ”や命題から逸れた議論が展開されてしまうケースも少なくありません。

(引用:https://www.fukuracia.jp/report/blog/1535)

この「詭弁」を学ぶことで、人を説得するのが上手くなるのはもちろんの事、相手の話を聞いてそこから論理の穴を見つけてそれに対処できるようになるというメリットがあります。

そんな「詭弁」が日常で実際に使われている場面を紹介していき、どこが論理的に破綻しているのかを考えていきます。

日常で使われる詭弁4選

①早まった一般化

まず一つ目は、早まった一般化というものです。

こんな事例。

きべんちゃん
きべんちゃん

私が今まで付き合った3人の男はみんな浮気をした。だから男は浮気をする生き物だ

こちらの主張、どこがおかしいでしょうか?

観察したいくつかの出来事の中から真理を推察することを「帰納法的な思考」といいます。

この主張、一見「帰納法的な思考」に見えないこともないのですが、問題点があります。

それは、データが少なすぎるという点です。

サンプル数3の中で男はみんな浮気をするという断定をするのはあまりよろしくないとのこと。

なので、このように主張したいときには、「男はもしかして浮気をする生き物なのかもしれない」というように断定表現を避け、仮説として提示するのが正しい表現となります。

このような詭弁を、早まった一般化といいます。

ごくまれな例を取り上げてそれがあたかも一般論化のように主張することも、これにあたります。

そして上での主張に対して反証するには、浮気しない男の存在を示せばよいということになります。

②論点のすり替え

続いて2つ目は、論点のすり替えです。

こんなケース。

キ・ベン
キ・ベン

俺より速い車がほかにもいるんだから、そっちを捕まえろよ。というか軽微な違反より凶悪犯罪者を捕まえろよ

これはスピード違反で捕まった時の状況です。

これはどこがおかしいでしょうか?

このように、スピード違反ではなくても自分が注意されたときに、「自分じゃなくて他の人のことを注意すればいいのに」と思ったことは少なからず、みなさんもあることでしょう。

上での主張も一見、論理的には間違っていなさそうに見えるのですが、、

”今はあなた自身のスピード違反の話をしているのであって、ほかの違反者の話は今は関係ありません”

これが事実。多くのドライバーの中からたまたまあなたが目をつけられてしまったという”だけ”。

このように警察官に向かって発言するのは、論破しているように見えてただ人身攻撃をしているだけなのです。

人身攻撃を利用して論点をずらしているテクニックとなり、これを論点のすり替えといいます。

ディベートが強い人というのは、無意識的にこの論点のすり替えをして、論破しているように”見せかけている”こういうことが上手な方が多いとのこと。

しかしこの論点のすり替えというのは、相手方からするとシンプルに嫌われますし、本当に頭がいい人からすると「こいつ論点のすり替えしてんな」とすぐにバレてしまいます。

自ら使うことはあまりお勧めできません。

③ストローマン

3つ目は、ストローマンというものです。

こんなケース。詭弁男の返しが、このストローマンという手法にあたります。

A子
A子

私は雨の日が嫌いだ

詭弁男
詭弁男

もし雨が降らなかったら、干ばつして農作物派から、ダムは枯渇し我々はみな餓死することになるだろう。それでもA子は雨などなくなった方がいいというのか

これも結構日常で使ってしまっているケースが結構見受けられるとのこと。

A子は感情表現をしているだけなのに、詭弁男は雨の必要性だと解釈してしまっています。さらには「雨はなくなった方がいい」などA子は一言も言っていないのに、拡大解釈をしているのです。

この詭弁をストローマンといいます。

ストローというのは、藁のことであり別名、藁人形論法とも言います。

相手が主張していないことを自分の都合に良いように表現しなおして、さも相手が言ったかのように取り上げてそれに釘とさすという行為。(藁人形を打ち付けるみたいな)

そのようにして論破しているように”見せかける”手法です。

このストローマン論法というのは、あの「論破王」でおなじみのひろゆきさんが多用している手法でもあります。

実際に使用していた例を少し紹介。

ある番組で、お笑い芸人の方とひろゆきさんでディベートを行うという内容。

お題は、”ドラマや映画で主演者が不祥事を起こしたとき作品そのものを止めるべきか”でした。

そして、「止めない派」の芸人は、作品に罪はないし、関係者にも金銭的な損失が出る。だから止めないべきだ。と主張。

それに対し、「止めるべき派」ひろゆき氏は、殺人をした人がでたら映画の興行成績が良くなるけど、そうやって金儲けしてもいいんですか?と主張しました。

このひろゆきさんの主張、ぱっと聞いただけだと「確かに」と思ってしまうかもしれません。

一見論破しているように見えるのですが、実はひろゆきさん、このストローマン論法というのを上手に使っています。

そもそもとして「止めない派」は殺人をした人が出たということは言及していないのに、ひろゆき氏は「犯罪を犯したことで注目を集めて興行成績を上げることは許される」という架空の藁人形を召喚しました。

それに対してひろゆきさんは、「それはおかしい」と釘をぶち込んだのです。

このような構造になっていて、一見ひろゆき氏が論破しているように見えるというワケです。

発信者の意見というのを意図的に捻じ曲げてメディアで伝えるというのもこの論法が使われています。

聞き手側として、このストローマンには注意したいところです。

④トートロジー

最後は、トートロジーという手法。

某環境大臣
某環境大臣

今のままではいけないと思います。だからこそ、日本は今のままではいけないと思っている

この言葉、どっかで聞いたことがあるのではないでしょうか?

そう、これはあの有名な”小泉構文”です。

詭弁は、間違った論理展開と発信者が知っていて相手を意図的に丸め込もうとするときに使われるものです。

一方、この小泉構文というのは、レトリックといって、自分の発言を盛ったり、詩的にして感情に訴えるために行うものを指します。

詭弁は議論に勝つためのものであるのに対し、レトリックは中身のないものにいろどりを添えるものになります。あのパセリと一緒。

この小泉構文、ほかにもいろいろあるので少し紹介します。

某環境大臣
某環境大臣

約束は守るためにありますから、約束を守るために全力を尽くします

某環境大臣
某環境大臣

毎日でも食べたいということは毎日でも食べているということではないです

??

某環境大臣
某環境大臣

リモートワークができているおかげで公務もリモートでできるものができたというのはリモートワークのおかげですから、それも非常に良かったことだと思っています

???

某環境大臣
某環境大臣

水と油も混ぜればドレッシングになる

????

某環境大臣
某環境大臣

くっきりした姿が見えているわけではないけど、おぼろげながら浮かんできたんです。「46」という数字が。シルエットが浮かんできたんです

?????

このように改めてまとめてみると、強烈ですね。。訳が分からな過ぎてポカーンなってしまいます。

このように、自分の主張に自信がないとき、論理的な根拠を示せないときに、中身もないし根拠もないけどなんかかっこよく決めたいときに、小泉構文は有効?となってくるのです。

中身はないのになんかいいこと言っているように聞こえる小泉構文。実はこんなからくりになっています。

小泉構文にはトートロジーというレトリックが使われています。日本語では同語反復というものです。

「俺は俺、お前はお前」みたいな構造がこれにあたります。

小泉構文の基本形は、

言葉A + 接続詞 + 言葉A

で成り立っています。

言葉Aだけでも十分伝わるのに、あえてもう一度繰り返すことによって強調させることができるというテクニックなのです。

小馬鹿にされがちな小泉構文ですが、このようなテクニックとして存在していたというのは面白いなと思いました。

おわりに

最後までご覧いただきありがとうございました。

今回は「詭弁」という議論するときに知っておくと便利なテクニックについて紹介しました。

「なんか言いくるめられてる気がするな」そう感じる時相手はこの「詭弁」のテクニックを使っているのかもしれません。

これを知っている状態と知らない状態とでは、議論を行う上での立ち回りが大きく変わってくると思います。

何にでも言えることですが、やはり知っていた方が得をするということは不変のようです。

例えば、「ひろゆきの言っている事はすべて正しい」そう思考停止で思うのではなく、

「正しいことも言っているだろうが、詭弁のテクニックを使ってそう聞こえているようにしゃべっているのかもしれない」そう言った視点で話を聞くことができるようになると、より正しい情報を取り入れることができるようになるかもしれません。

話すときにはちょっぴり取り入れてみて、相手に使われた際にはピンと勘づいて、うまく対話をしていきましょう。

小泉構文についても深堀してみると面白い発見がたくさんありました。トートロジーという正式なテクニックの元にあの構文はつくられていたのですね。

おぼろげな46%という数字ではなく、正式に46%、いやそれ以上に環境問題の改善に尽力していただけたらなと思います。。

詭弁というものを学ぶことは役に立つ行為だと思います。だからこそ詭弁を学んだ方がいいと思います。

ではまた。

参考にさせていただいた動画↓

(参考動画)

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