レーザーテックに不正会計疑惑?【空売り機関投資家スコーピオン】

投資・お金

衝撃のニュースが舞い込んできました。

日本で最も注目されている株、最も株取引されている会社「レーザーテック」

そんな会社になんと不正会計疑惑の報道がされ、市場が混乱状態となっています。

今回は、そんなタイムリーなニュースを取り上げて、現段階で出ている情報をもとに記事を執筆していきたいと思います。日経ニュースやニュースピックスの記事を中心にまとめてみましたので、良かったら最後までご覧ください。

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レーザーテックは最も株取引されている会社

まず初めにレーザーテックとはどんな会社なのか?株式市場の視点から見ていきましょう。

株式市場におけるレーザーテックは、最も株取引されている会社です。

月間売買代金は2022年頃からほぼ一貫して国内最大。24年4月は4.9兆円と、2位の東京エレクトロンを1兆円超引き離すほどとなっています。

さらに12年の東証上場以来の株価上昇は160倍を超え、現在の日経平均採用銘柄の中で最も株価を上げた会社です。

かねかね
かねかね

テンバガーどころではない、、ハンドレッドバガー。。(100倍)

株価は上昇を続けているレーザーテック↓

引用:株探

そんなとんでもない凄い会社なのですが、、なんとここにきて不正会計疑惑が報じられてしまいました。この衝撃により株価も急落。

「この株売った方がいいんじゃないか?」といったショートレポートがある機関投資家から発表されたのです。

スコーピオン・キャピタル発表の公式レポートの一部

レーザーテックを空売り投資家が刺した

レーザーテックの株は直近7営業日ぐらい連続で下げていました。

そして6月5日、株価は急落しました。その原因となったのが、スコーピオン・キャピタルが出したショートレポートになります。

スコーピオン・キャピタルとは?

スコーピオン・キャピタルとは空売り投資家。前もって株を売っておいて、その会社のネガティブなレポートを発表して株価を暴落させたところで買い戻して利益を得る手法をとっています。彼らの所在地や運用総額などは不明で実態はわかっていないとのこと。

ショートレポートとは、徹底的な調査に基づき、不正会計疑惑などネガティブ情報を発信するレポートのことで、アダニ・グループの疑惑を指摘したヒンデンブルグ・リサーチ社が有名。

かねかね
かねかね

場合によっては虚偽のレポートを出して、莫大な利益を得る手法。。悪い奴らだ。

レーザーテックはどんな会社か?

そもそもレーザーテックは何の会社かをご存じでしょうか?

レーザーテックは半導体の会社で東京エレクトロンと並ぶ2台巨頭です。

回路を描く工程として、半導体のウエハー、レンズ、フォトマスク、光源といった順に並んでいます。

その”フォトマスク”の欠陥を検査する装置を作っているのがレーザーテックです。

勘違いしがちですが、半導体の会社といっても半導体のウエハーを作っているわけではなく、フォトマスクを作っているわけでもなく、フォトマスクの欠陥を検査する装置を作っている会社なのです。

そしてこの特殊な検査装置を世界で唯一生産する、シェア率100%の会社がレーザーテックというわけです。

ショートレポートの内容を要約

そんなレーザーテックに対してショートレポートを出してきた空売り投資家のスコーピオン・キャピタル。その内容についてざっくりとした要約を見ていきましょう。

今回出されたレポートは、まず量が膨大というところが最初に目につくところで、なんとその量334ページ。5ヶ月にわたっての調査を経てのレポートだったとのことです。相当お金をかけて調査していることが伝わる内容だと言います。

レポートの全体をざっくりと見ていくと。。

スコーピオン・キャピタル発表の公式レポートの一部

冒頭では、東野圭吾さんの一節「嘘を隠すには、もっと大きな嘘が必要になる」を引用していたり、

スコーピオン・キャピタル発表の公式レポートの一部

レーザーテックの時価総額はキチガイ的。と結構過激な表現で書かれていたり、

スコーピオン・キャピタル発表の公式レポートの一部

TSMCが、「レーザーテック製の装置の発注を延期している」だとか、

スコーピオン・キャピタル発表の公式レポートの一部

あとは、レーザーテックのライバルである「KLA」という会社に、「レーザーテックがダメだから頼っている」といったことが書かれていたりします。

そしてこのレポートに対して、すぐさまレーザーテックがリリースを出しました。

しかしなんとまあ、ペライチ。たった2行で、「不正会計の疑惑について明確に否定いたします」との内容でした。

これだけだとどちらが真実か、いまいち判断しかねないと感じるのが普通だと思います。そこでレーザーテックに電話で問い合わせをしてみた方からの話によると、

Q:不正会計については否定されていますが、レポートの中身を見るとTSMCに発注を止められているとか書かれているんですけれど、そういうことも否定されているんですか?

A:不正会計については明確に否定します。ただTSMCの発注延期などその他の内容は精査中です。レポートの分量が多いので。

とのことだったそうです。確かに334ページのレポートを精査するのにはそれなりの時間がかかりそうだというところで、納得のいく回答かなと思いました。

そして、その翌日6月6日には改めて、このようなIRがレーザーテックから発表されていました。

内容としましては、明確に否定する材料を改めて発表したような感じです。

この発表を受けて、株価は反発をし上昇していました。

週明け、株価はどんな動きを見せるのか。まだまだ注目が集まる銘柄になりそうです。

話を戻しまして、スコーピオン・キャピタルが発表したレポートには結局どのようなことが書かれていたのかを見ていきましょう。

ざっくりと要約をすると3点に分けられるとのことです。

スコーピオンの指摘
  1. 棚卸資産(完成品在庫)がゼロ
  2. 「イノベーションパーク」では研究も生産もしていない
  3. 利益に比べて現金の流入がない

まず一つ目の、棚卸資産がゼロであるという内容ですが、これは「こんなに商売をたくさんしているのに、こんなに売り上げが上がっているのに、なぜ在庫がゼロなのですか?」という指摘をしています。

続いて二つ目は、レーザーテックの工場には「イノベーションパーク」という工場のようなところがあるのですが、「そこには人がほとんどいなくてほとんど稼働もしていない」という指摘をしています。

最後に三つ目ですが、「利益に比べると実際に入ってきている現金が少なすぎるのでは?」といった指摘をしています。

真実はまだ明確にはわからないですが、現状レーザーテック自体が完全否定していますので、続報と今後の市場の反応に注目していきたいところです。

おわりに

最後までお読みいただきありがとうございました。今回は、レーザーテックの不正疑惑についてまとめてみました。報道されたばかりの内容でまだまだ不透明なところが多いですが、市場全体の混乱にもなりかねない大きなニュースだったのでいち早く整理してみました。

今回のニュースから、空売り投資家の中にはこのようなショートレポートを出して市場を混乱させ莫大な利益をとるといったなんともあくどいことをする連中が世界のどこにでもいるんだなと思いました。

個人投資家は市場の中では本当に端くれで、機関投資家や富豪たちの養分に簡単にされてしまうんだろうなと悲しい気持ちになりつつ、その中で個人投資家ならではの戦い方を模索していくべきだなと思わされました。

結局インデックスが無難で最強というのは何とも説得力のある話だなとも再度認識。

けれど個別株はロマンがあるし、面白いからやめられない。優待も欲しい。そろそろカタログギフトが届くころかななんて。

レーザーテックの動きには注目しつつ、今後も長々と淡々と続けていけたらなと。

ではまた🦂

参考動画:ニュースピックス

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